防衛省の全国50地方協力本部の
自衛隊広報官の教育研修に
タレントダイナミクス正式採用
(防衛省ホームページ:自衛官募集サイト)
◇ 自分らしく働きがいをもって、成果を上げるための自衛隊広報官教育
2022年9月〜10月にかけて、防衛省の全国50ヶ所に及ぶ地方協力本部に勤務される広報官(自衛隊の募集担当者)の皆様に対する「適性(才能)検査を活用した教育」として、タレントダイナミクス研修を正式ご採用いただきました。
全国のすべての広報官を対象にタレントダイナミクスのプロファイル診断テスト(才能診断)を事前にご受験いただき、そのテスト結果を元に、「自分らしく、働きがいをもって、広報官としての募集成果を上げていただく」ことを目的に、全国に50ヶ所ある地方協力本部ごとに、3時間のオンライン研修を実施いたしました。
(写真はオンライン研修のイメージ)
◇ 各自の才能にフォーカス、自衛隊広報官向けに大幅アレンジ
適性(才能)検査を活用した教育プログラムではありますが、広報官としての「適性の有無」を評価するものではなく、
「すべての広報官にはそれぞれの才能(強みと弱み)があり、その才能ごとの活かし方を知っていただくこと」
「他の広報官との違いを認識し、協力し合える関係を作ること」
「相手(入隊候補者)にも才能や個性の違いがあることを知り、それに合わせた募集活動することでさらに成果を上げられること」
などについて、研修を通じてお伝えいたしました。
今回は自衛官、その中でも広報官という特殊な業務をされている方が対象のため、従来のビジネスパーソン対象のタレントダイナミクス研修を大幅にアレンジし、広報官としての日常的な募集業務にすぐに活用できる具体的な内容としてお届けいたしました。
防衛省のホームページでは、「防衛省・自衛隊におけるSDGsに資する取組事例」として「働きがい」向上に対する施策を第一義に表明されており、今回のタレントダイナミクス研修のご採用も、自衛官職員の皆様に対する「個性を重視した働きがい向上」に資する施策としてお役立ていただけたものと存じます。
(防衛省ホームページ:持続可能な開発目標(SDGs)の取組)
◇ 受講者の97.3%が「今後の募集活動に役立てられそう」と高評価
今回の教育後には受講者全員にアンケートを実施していただき、以下の2つの質問に「はい・いいえ」でご回答いただき、以下の通り大変な高評価をいただきました。
問1:講座の内容は理解できましたか?
はい :99.8%
いいえ: 0.2%
問2:タレントダイナミクスは今後の募集活動において役立てられそうですか?
はい :97.3%
いいえ: 2.7%
問2で「はい」と答えていただいた方の「募集活動においてどのように役立てそうか、具体的に教えてください」コメントから抜粋
✅ 今日の教育で学んだことを、今までの対象者との会話や反応に当てはめて思い返すと、当てはまっている部分が非常に多くて驚きました。何となくうまくいったと思っていたものを確実に成功できるよう、本日の教育で学んだことを実践できるように努力します。また、対象者以外の先生や所員、その他関わる可能性のあるすべての方に対して、コミュニケーションを円滑に行うために共通するポイントだと思いますので、1日も早く自分なりの技術として取り入れたいと思います。
✅ 今までは規則やマニュアルに則って業務を実施してきましたが、タレントダイナミクス受講後は各人の特性に合わせて、募集業務を実施するよう心がけたいと思いました。
✅ 自分がどういうタイプの広報官なのか本教育で知ることができた。また、そのタイプはまさに自分に当てはまっており、自分が得意としている分野をもっと極めることができれば募集対象者が増えるのではないかと考える。今まではどんな相手にも同じように接していたが、まずは相手がどのタイプなのかを読み取り、そのタイプに応じた接し方を心がけようと感じた。
✅ ただ成功例を見るだけでなく、対象者がどのタイプに属するか、その子への説明はどういう形が一番響くかの部分がとても分かりやすかったため、その部分を考え実行していきたい。また、自分自身に置き換えることで納得することができた。
✅ 過去に自己分析としてストレングスファインダーを実施していたものに、自分のことだけでなく相手のことという別の視点を加えることができたと思うので、もっと幅を広くして募集活動ができそうである。
✅ 新たな視点で広報活動ができると感じた。これまで相手の反応に拘らず、同じパターンでの説明が多かったような気がするが、相手の反応を見つつ作戦を立てながら広報活動をする必要を感じた。
✅ 募集対象者のみならず保護者や学校の先生と接する際にも募集広報から入隊業務まで幅広く活用できる。事務所内で業務する際、タレントダイナミクスを活用して、相互に補完しあって、より良い成果を出すことができる。
✅ 自分のプロファイルは「ディールメーカー」でしたが、隣の人が「メカニック」で意見が全く違う方向から考えているなと思っていました。このタレントダイナミクスを知った上で意見を出し合っていたら、より良いことが生まれると思いました。
✅ これまで一部の募集対象者に何故か苦手意識をもってしまっていたのが、タレントタイプに起因するものだと気付けたので、相手のタイプに合わせた説明、資料作成等を意識し、より良いコミュニケーションに役立てたい。
✅ 受験または入隊等で迷っている対象者に対し、親身になってコミュニケーションを取ることにより、対象者のパーソナルな部分を引き出し、より多くの志願者・入隊者の獲得に繋げることができそう。
✅ 今までの対象者に説明する際、相手のタイプを感覚的に判断して説明していたが、本日の教育内容にあったタイプ別に分析された資料をもとに「すべきこと・すべきでないこと」を知ることで、今後説明をする際、合理的かつ効果的に対応できると感じた。
✅ 会話の中で対象者のタイプ(プロファイル)を予想できるようになれば、より効果的な説明やつなぎができるようになると思うので、早速今日からの対象者対応や説明会時に実践、試してみたいと思います。
その他たくさんのコメントを頂戴しておりまして一部しか紹介できないのが残念ですが、これらの結果やコメントに表れておりますように、タレントダイナミクスの才能経営のメソッドは、自衛隊広報官の業務においても非常に有効であり、それぞれの業種・職種に合わせたアレンジメントが可能であることが証明された事例となりました。
国防を担う自衛官の新規入隊者を日々募集されている広報官の皆様にとって、自分の才能を発揮して、働きがいをもって募集業務に取り組まれる一助になれたことを本当に嬉しく思います。
今回の教育の採用を決定されたご担当者からコメントをいただきましたので、最後にご紹介させていただきます。
防衛省 陸上幕僚監部
人事教育部 募集・援護課
総括班 業計係長 五十井 晴樹様
Q:今回、才能経営タレントダイナミクスを導入いただいたきっかけは何ですか?
防衛省・自衛隊には、毎年、約15,000名の自衛隊員が入隊しています。そして、各都道府県に所在する「自衛隊地方協力本部(通称「地本」)」という組織の「広報官」と呼ばれる専門のコンサルタントが、募集対象者の方々の進路相談や不安解消のためのケアなど、採用業務の多くの部分を担当しています。
少子化・高学歴化、募集対象者(Z世代)の価値観の変化そして社会のデジタル化など採用環境が激変する中で、毎年、多くの方に自衛隊に入隊していただくためには、各広報官が自身のポテンシャルを最大限に発揮することが欠かせません。これまで数多くの教育を行ってきましたが、個々の性格を踏まえた教育はなかったことから導入を決めました。
Q:才能経営タレントダイナミクスの導入にあたって工夫した点はありましたか?
教育を受ける「広報官」はほとんどが現役の自衛官であるので、一般的なビジネス用語には馴染みが薄いという特性があります。また、教育を行われるご担当者様も、最初は私たちの業務のやり方や「広報官」の仕事内容をよく承知されていなかったため、お互いにどういった教育が効果的か分からない状況でした。
このため、相互理解に時間をかけるだけでなく、事前予行を通じて教育内容の最終確認をするなど、万全の態勢をとって教育に臨みました。その結果、私達専用の教育資料が完成し、非常に実践的な教育をしていただくことができました。加えて、広報官が教育後にOJTで更に能力を向上できるような工夫も盛り込んでいただきました。
Q:教育を受けた広報官の皆さんの意見はいかがでしたか?
全国に地本の事務所がある関係上※、オンラインで教育を行いました。私も一緒に教育を受講しましたが、各広報官の理解度や反応は非常に良く、今までにはない反響でした。教育後のアンケートもほとんどが肯定的で、「今後、自分の特性を活かした採用活動ができる」といったコメントが多かったです。
また、一部の事務所においては、今回の教育の結果を踏まえて役割分担を見直したり、チーム編成での採用活動にチャレンジするなど、新たな試みも見られました。
( ※各都道府県の市区町村に合計341カ所の地域事務所等が存在 )
Q:今後も御省においてご活用いただく予定はありますか?
私達、自衛隊員は人事異動が多く、広報官も定期的に交代していきます。今回は初めてということもあり、年度の途中での教育となりましたが、募集対象者の皆さんに対して更に質の高いコンサルティングを行うことを考えれば、広報官に「着任前」または「着任後の早い時期」に教育を計画できればと考えています。また、広報官だけでなく、彼らの管理者である事務所長に対しても教育ができれば良いと思います。
Q:才能経営タレントダイナミクスはどのような組織にお薦めいただけますか?
地本の広報官は、主に個々で活動していますが、一人一人が自己の特性(強み)を明らかにしつつ、他メンバーの特性を理解・尊重し協力することで、組織としてより大きな力が発揮でき、募集効果が更に高まると考えています。
よって、個々の強みを更に助長するという点で、「あらゆる組織で有効」だと言えると思います。
以上
(研修担当講師)
タレントコンサルタント
瀬賀 啓衣
澤村 眞由美
手塚 寛子
大村 久子
(研修統括・文責)
一般社団法人日本適性力学協会
法人事業部ディレクター
西宮 鉄二