この記事をお読みいただいている方は
組織における経営者・管理職の方も
多いかと存じます。

あなたは、このような経験は
ないでしょうか?

 

「高いスキルを持ったメンバーを集めたのに、
 なぜか思うような成果が出ない」

「仲は良いはずなのに、
 プロジェクトの動きが鈍い」

「優秀な社員を採用しても、
 チームに馴染めず辞めてしまった」

 

人が集まるだけでは、
組織は機能しません。

その人たちが「チーム」として力を発揮するには、
明確なプロセスと関係構築が必要です。

このときに有効な考え方が、
心理学者ブルース・タックマンによる

「チーム形成の4段階モデル(通称:タックマンモデル)」

です。

 

●タックマンモデルとは?

タックマンモデルでは、
チームの成熟には以下の
4段階があるとされています。

 

形成期(Forming):
お互いに遠慮しながら関係性を探る段階

混乱期(Storming):
意見や価値観の違いから衝突が起きる段階

統一期(Norming):
役割が明確になり、信頼関係が形成される段階

機能期(Performing):
目的に向けて協力し、成果を出す段階

 

多くのチームがこの「混乱期」で止まり、
前に進めなくなります。

しかし、逆にここをう
まく越えることができれば、
チームは飛躍的に成長します。

そのカギとなるのが、
「社員一人ひとりの才能を認識し、活かすこと」です。

 

●才能を見抜くことで、競争は「協働」に変わる

あるIT企業の事例をご紹介します。

新規事業プロジェクトを任された
5人のチームがありました。

リーダーのAさんは、メンバー全員が
「優秀で自立的な人材」であることに
期待していました。

ところが、プロジェクト開始から1ヶ月。
進捗は遅れ、チームの雰囲気もぎこちないまま。

会議では一部のメンバーが発言を独占し、
他のメンバーは発言が減少。

「誰かが動いてくれるのを待っている感じ」
「空気が重い」

など、不満も出始めていました。

 

そんな中、コンサルタントの助言で、
リーダーAさんはメンバーの「才能」や
「思考スタイル」に目を向ける
ワークセッションを行うことにしました。

そこで活用したのが
「才能経営®︎タレントダイナミクス」です。

これは、個々の才能や価値発揮のスタイルを
8つのプロファイルに分類し、それぞれが
どのようにチームに貢献できるかを明らかにするものです。

セッションの結果、以下のような特性が見えてきました。

 

Bさん(テンポ型):

慎重でバランス感覚に優れ、
今ここでの安定性を重視するタイプ。
周囲の動きを察知し、現実的な計画を
立てるのが得意。

Cさん(ダイナモ型):

革新的なアイデアを次々に生み出す発想力の持ち主。
新しい仕組みや商品づくりに力を発揮するが、
細部の管理は苦手。

Dさん(ブレイズ型):

人と人をつなぎ、信頼関係を築くのが得意。
チームの温度感を読み取り、
コミュニケーションの潤滑油となる。

Eさん(スチール型):

冷静で分析力があり、
一人で深く掘り下げて成果を出す。
議論よりも静かに集中して価値を生むタイプ。

 

・・・

今まで表に出にくかったEさんの特性も、

「スチール型」

としての価値が見えたことで再評価され、
チーム内での役割が明確になりました。

また、Cさんの大胆な発想は、
Bさんの現実的な調整力と組み合わせることで、
実行性ある計画として具体化されていきました。

タレントダイナミクスの活用によって、
それぞれの才能が補完し合い、
自然と役割が整理されることで、
チームの雰囲気は一変。

信頼と協働の空気が生まれ、
プロジェクトはスムーズに進行し始めました。

 

・・・

 

このように、才能経営タレントダイナミクスは、
単なる性格分析ではなく、

「チーム全体でどう才能を活かし合うか」

という視点を持たせてくれる点が大きな特徴です。

 

●経営者ができる「才能の見える化」

このように
タックマンモデルでの「混乱期」を超える鍵は、
経営者やマネージャーの役割である
「最適な才能配置」にあります。

そのために意識したいのが、
以下の3つのアクションです。

 

才能を見抜く仕組みを導入する
→ 診断ツールや1on1の対話で、社員の強みを可視化しましょう。

混乱期を「問題」ではなく
「成長の通過点」としてとらえる
→ 衝突を恐れるのではなく、「違い」を
理解する場を設けることで乗り越えられます。

役割を「スキル」ではなく
「強みと志向」に応じて配分する
→ 成果を上げるチームは、
「得意なことを任せ合える」文化があります。

 

●才能の配置が、組織の未来を変える

「チームビルディング」と聞くと、
レクリエーションや社内イベントを
思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし、本質は

「お互いの才能を理解し、
 活かし合える土壌を育てること」

です。

経営者や管理職に必要なことは、
「このチームの誰が、どこで輝けるのか?」
という問いを持ち続けることです。

組織が「統一期」そして「機能期」に成長し、
成果を出し続けるチームになるために、
いま一度、社員一人ひとりの可能性に
目を向けてみてはいかがでしょうか。

才能経営®︎タレントダイナミクスは、
そんな時の力強い助けになると確信しております。

 

・・・

 

さて、いよいよ明日の6月16日(月)、
(一社)日本適性力学協会では、
毎年恒例の

「ウェルスダイナミクスフェスタ2025」

を開催いたします。

https://jwda.mykajabi.com/festa2025

 

私、西宮も後半のパネルディスカッションの
「ファシリテーター役」として登壇いたします。

ぜひ会場にてお会いできましたら嬉しいです。

 

(一社)日本適性力学協会
法人事業部ディレクター
西宮 鉄二

 

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