社員の才能を引き出し
最大限に活用することは事業成功の鍵です。

その一つの手段が
“メンター制度”の導入ですが、

メンター制度と聞いて
ただ単に先輩が後輩の面倒をみるもの、
という誤解をしていませんか?

 

・・・

 

ロードプロファイル
喜多庸元(きた のぶゆき)です。
IT企業経営とICT顧問をしています。

 

●2つのメンター制度

メンター制度には
社内メンター制度
社外メンター制度の2つがあります。

 

それぞれ特徴がありますが、
中小企業の多くはやり方を間違ってしまって、
不満の温床になったり、

先輩が後輩を引き連れて退職されるなど
逆効果になることも少なくありません。

 

●社内メンター制度

企業特有の文化や業務プロセスに精通した社員が、
新入社員やキャリアチェンジを
目指す社員に対して知識を伝えます。

 

例えば、P&Gでは
社内メンター制度を通じて新入社員が
迅速に企業文化に適応できるよう
サポートしています。

 

この制度は、
社内のコミュニケーションを活性化し、
部署間の連携を強化します。

社内メンター制度の利点は、

 

  • 社内リソースを活用するためコストを抑えられる
  • 密なコミュニケーションが可能になる

 

こと。メンターから直接学び、
企業特有のノウハウを身に付けることができます。

 

また、メンター自身も
リーダーシップやコーチングスキルを
向上させる機会を得られるため、
次世代のリーダーを育成できます。

 

とはいえ、
制度を効果的に運用するためには、
メンターの適切な人選と
事前のトレーニングが欠かせません。

 

企業文化に共感していない社員を
メンターに割り振ってしまって、
メンターが愚痴や不満を語ってしまい
新人が未来を描けず退職する……

 

などというケースもあるので
人選には特に注意が必要です。

 

●社外メンター制度

かわって社外メンター制度では、
業界の最新情報やトレンドを提供する
外部の専門家が指導にあたります。

 

Microsoftはこの制度を利用して、
社員が新しい技術やビジネスモデルを
学ぶ機会を提供しています。

社外メンターとの交流は、
新たな視点をもたらし、
イノベーションが促進されます。

 

また、社外メンター制度の強みは、
他にも利害関係や社内のしがらみがないところ。
社員が本音を語り、真摯にフィードバックを
受け止めることができるのも魅力です。

 

ただし、
あまりにも優しい社外メンターは、
社員に寄り添いすぎて、
転職を促すケースもあります。

 

個人の才能や価値観と
企業文化をすり合わせるスキルや、
立場を理解して専門家としてのみ関わる
プロフェッショナルが求められます。

 

●社内メンターと社外メンターの比較

社内メンターは
組織特有の文化やプロセスに精通し、
具体的なサポートが得意です。

一方、社外メンターは
広範な業界知識や最新のトレンドを提供し、
社員の視野を広げます。

社員の才能を引き出すためのメンター制度の導入は、
社内外問わず大きな効果を発揮します。

 

ただし、メンターには幅広い視点が求められます。

自分自身の考えを押し付けたり、
社員の自発性を抑え込む懸念もあります。

社員の強みを最大限に活かす
“才能経営®”の視点を十分に理解しておくことが重要です。

 

トレーニングされた
適切なメンターを配置することで
組織全体の成長に寄与するための
重要な施策となるでしょう。

あなたの組織においても、
社内外のメンター制度を活用することで、
社員の才能を最大限に引き出し、
企業の成長に貢献できることを期待しています。

 

喜多庸元

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